今年は、親の仇のように色んなところに行きまくって、日本はどこも素敵だし、外国はそれなりに楽しいし、それでも、この東京のど真ん中に自分の居場所があるという奇跡を、帰る度にありがたく実感する。
数年前スペインに行くとき、海外へはもうこれが最後のような気がするなーと思っていた。海外へはいつも旅慣れた人について行くばかりのわたしだったが、9月のシルバーウィークにほぼ初めて自発的に行くことにしたのは、ベトナム、カンボジア、ラオスの欲張り三国周遊の旅。
友人のいるラオス、カンボジアに行ってみたくて、でも直行便がないために、ベトナム・ホーチミン経由。15年くらい前にホーチミンには行ったことあるが、仕事みたいなものだったので、それはそれで楽しみに。
ホーチミンの街は当時もすごいバイクの数だったが、車もずいぶん増えていた。
初 日に、人懐こいバイクタクシーのお兄さんにまんまと乗せられて、観光市場の3分の1の値段で買い物ができる市場に連れて行ってもらったり、街中をバイクで 走り回って楽しかったけど、チャーター代払ったら観光市場でボラれていた方が安かったと思う。。そのとき手持ち金をほとんど使ってしまい、カードも意外と 役立たずで、その後はめちゃ貧乏旅行になってしまった。
メコン川でジャングルクルーズできるツアーに参加して、ベトナム人の商魂の逞しさを実感したり、すごい技なんだけど人形が可愛くないためにやたらと不気味な水上人形劇などを楽しんだり、普通の観光客のように過ごした。
でっかい蛇やで!
ボートで川下り。
でもツアーで出てくる食事は一見豪勢だけど大したことなくて、結局市場の一角で食べたフォーやチェーが心底美味しくて、自分はほんとに金のかからない人間だと思った。
市場のフォー。
チェー。
チェーにはこれが全部入ってる。
ベトナム最後の夜、手持ちのドンを使うために路上の屋台へ。おばちゃんが作ってくれた、よくわからない料理。美味しかったけど。
ホー チミンからプロペラ機で1時間ほど飛んだカンボジアには、この10年、無料の救急病院運営のための費用を少額ながら毎月コツコツと寄付し続けていて、いつ かは行きたいと思っていた。と言いつつ、病院のあるプノンペンには行けずに、アンコールワットなどの遺跡がたくさんあるシェムリアップへ。
乗客が揃うと、出発時刻を30分も前倒しして飛び立ってしまう。
入 国するのにビザが20ドル、アンコールワットなどの共通入園料が1日券20ドル、アンコールワットの朝日鑑賞からアンコールトム、タプロム、ランチ、プノ ンバケンの丘に登っての夕日鑑賞、アプサラダンスショーつきのディナーまでついたお得なツアーは70ドルと思うと、カンボジアはディズニーランドに行くよ うなものだ。
ちょこちょこ提示を求められる、アンコールパス。顔写真入り。
アンコールワットから昇る朝日と、それを撮る観光客。
タ・プロム。遺跡は、ガジュマルの木によって破壊されていく。
ビアアンコールと素朴なランチ。
オールドマーケットやナイトマーケットでは、お金がなくて何も買えず。観光客相手の市場は客引きがすごくて、迂闊に近寄れず。
市場からホテルまでの足はホンダのカブに荷台をつけたトゥクトゥクが楽しく、日本でもあればいいのにと心から思った。
これ、ガソリンスタンド。
どすこいなランドリー。
カ ンボジアの後は、友人を訪ねるはずのラオス、ルアンパパンだったが、ミャンマーにお引越しされたということで会うことは叶わず。結局ラオスでもエレファン トライドクルーズ、ボートでメコン川を渡って仏像の眠る洞窟、滝でのスイミングやランチがセットになった丸一日ツアー70ドルに参加し、ここでも大枚をは たくことに。
ベトナムやカンボジアのツアーは日本人客と日本語ガイドだったが、ラオスでは韓国人と欧米人に紛れて、英語のガイド。意外と大丈夫だった。若いイケメンのガイドさんで、ジョークも楽しかった。
メコン川を渡ると、大小さまざまな仏像が祀られる洞窟がある。
ラオスは、中学生くらいの子供が平気でバイクを乗り回していて、夜は夕食後の夕涼みなのか、二人乗りの上におしゃべりしながらの並走、さながら無邪気な暴走族である。街に信号は一つもなかった。
ナイトマーケットくらいしか観光客が買い物するところはなく、フリマみたいにずらーっと並んだ路上のお土産屋さんでは、同じTシャツの値段が店によって3倍くらいの幅がある。
ガイドさんオススメの地元民御用達カオソーイのお店は、客がだーれもいないのにエプロンの女の子店員が5〜6人いて、みんなテレビドラマに夢中。ハーブをお好みでちぎって入れる、米の麺のまるでうどんなカオソーイ、美味しかったな〜〜
ルアンパパンは街そのものが世界遺産で、特に朝の托鉢風景がみどころ。
人々はまるでピクニックのように、ゴザを広げて、食べ物を用意して、お坊さんがやってくるのを待つ。
最終日はチェックアウト後もホテルの自転車を借りられて、ルアンパパンの街中を観光。出発した途端にチェーンが外れて、草彅剛くんみたいなホテルの男の子がサッと直してくれて、キュンとした。
それにしても、今でこそ神道を学び実践しているが、わたしは本当に仏教世界が好きだ。仏像萌え。
そして、東南アジアの仏閣は、壁紙や模様がいちいち可愛い。
どさくさに紛れて、ブッダに帰依せんとするわたし。
雨季だったのにも関わらず、三国ともに雨に困らされることはなく、車での移動中や、食事中、朝のうたた寝の間だけ、ものすっごい土砂降りだった。まったく大したおもてなしをいただきまして、本当に、神がかっているとしか思えない。
ラオス最後の食事は、在住者オススメのココナッツガーデンでラープガイと古代米のカオニャオ。
お財布は、キープもドルも円もすっからかんになりましたとさ。
ルアンパパンからベトナム・ハノイでトランジット。空港はカードが使えるので、この旅最後の食事はフォー・ボー。
ベトナムよりはカンボジア、カンボジアよりはラオスがより素朴で良かった。
ラオスは、1995年に世界遺産となっているが、あまりスレておらず、騙す人もいない。そしてイケメン揃い。(笑)女の子も可愛かった。
カンボジアはどのお顔もパッとしなくてお気の毒だったのだけど、それは、クメールルージュで美女から虐殺されたという悲しい歴史があったかららしい。
ガイドブック「地球の歩き方」は意外と侮れなくて、インドシナの歴史や、ベトナム戦争のことをじっくり書いてある部分があって、勉強する良い機会だった。もっと歴史を勉強したいと思う今日この頃である。
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